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団塊の世代のNPO活動について

 Nanoha 3月に入ると毎年、国や自治体及び企業の1年間の総決算を迎える時期である。

 我々のような、小さなNPO法人でも毎年事業活動報告をまとめ、収支決算報告書を作成して関係諸官庁に提出しなければならない。

千葉県でも県の認定を受けたNPO法人の登録数は、既に1166団体(3月7日現在)に達している。しかしNPO法人を立ち上げたものの活動が継続できず既に法人を解散した団体が43団体ある。又その内5団体が3年以上に渡って事業活動報告書を未提出のため、県から承認取り消しの処分を受けている。

 国や地方自治体の肝いりでNPO活動を全国的に広げ、ボランティア活動を行っている団体・サークルを組織化して、地方自治体で行っている公益事業の一部をこれら団体や民間企業に担ってもらおうとの思惑があるのかもしれないが、実際にNPO法人を立ち上げるまでに乗り越えなければならない色々なハードルがある。

 NPO法人を立ち上げるには、最低10名の発起人(社員)を集める必要があり、法人設立のための関係書類の作成や、定款・規則などあらかじめ決めておかねばならない。また、組織の運営には多少とも資金が必要となってくる。今まで地元でサークル活動や団体活動をしてきた範囲で有れば、仲間内でわずらわしい報告手続きも必要なかったが、一旦NPO法人格を取得すれば毎年、法人としての活動報告を行わなければならないのである。実際、新設のNPO法人では年度末に活動報告書を作成する人材もいなくて、放置されている所もあるやに聞いている。このようなケースに社会経験を積んだ団塊の世代の方たちが、自分達の経験や知識を生かせる場が見つかるのではないかと思う。

 これから、定年を迎える団塊の世代の方々も定年後は地元で何か社会貢献活動をしてみたいと思って、地元のNPO法人や福祉や介護などのボランティア活動をしているサークルや団体に問合せをする方も多いのではないかと思う。今地元のサークルや団体及びNPO法人で求められているのは、社会経験を積んだ団塊世代の方や、若くて行動力のあるボランティアを志す方々である。

 NPO法人活動を続けるには、毎年必要な活動報告書の作成や、総会開催に至る各種会議の開催、活資金確保の課題も大きい。事務手続きに長けた人材の育成や、ボランティア活動の企画・運営に携わる実行部隊の人材確保など、NPO活動を続けて行くためのハードルも結構高く、意欲だけでは組織を長続きさせるのが難しいというのが実情である。

 我々のNPO法人(かまがや地域情報の窓)も設立丸3年を経過し、平成19年度から4年目に入る。

 しかし、今月(3月)我々の活動メンバーに悲しい出来事があった。当NPO法人の理事会メンバーであるY氏が60歳を前に癌で亡くなられた。Y氏は正に団塊の世代当事者そのものである。設立準備段階から、当NPO法人設立に尽力いただき行政書士としての知識や、地元での人脈を活かし、ヨチヨチ歩きの設立間もない当法人をいろんな面で支え、指導をしていただいた。今では当法人の市民公開講座として鎌ケ谷市内の一般市民の方々にも多少とも認知され、毎回開く公開講座にも多くの市民の方が参加される礎を築いてくれたのもY氏のお蔭である。心ならずも若くして他界されたY氏のご冥福を心よりお祈りしたい。

 当NPO法人が鎌ケ谷市から受託したこの「かまがや 我ら団塊の世代!」WEBサイト事業を通じて、最近いろんな事が起こりかけている。
 一つは、今年1月に団塊の世代活動支援WEBサイトとして、各マスコミ紙面に取り上げられたことによって、各方面より問合せが増えた事である。他府県の自治体担当部署からの問合せや地元の大学から参画支援の申し出などを受けている。一応このWEBサイト事業は鎌ケ谷市の市民提案協働モデル事業として3月末をもって事業は完了するが、実際は団塊の世代に向けた活動支援の体制が行政側でもようやく整い始めた段階であり、何とか協働モデル事業で蒔いた種を大きく育てるための事業の継続を強く求める次第である。

 また、先日はT大学の3年生N君が、当NPO法人のホームページと「かまがや 我ら団塊の世代!」WEBサイトを見て、「定年を迎える団塊世代の皆さんが、地元でボランティア活動やコミュニティビジネスを始めるための情報交換や情報提供の場を提供する」という趣旨に共感し活動内容を聞きたいとの取材を受けた。N君は就職活動の一環でインターンシップ活動をしており、今回そのテーマ「もっと活き活きした定年後の人生を送れるような日本にしたい」をまとめるために、当NPO法人に取材されたとのことであった。

 それにしても、団塊世代に近い人達ならいざしらず、このような大学生の若者が、定年後の人生のあり方を考えているなんて思ってもしなかったが、N君といろいろ話をする中で刺激を受け、勇気付けられた。その意味では、NPO活動もリタイヤーをした年配者中心でなく、もっと我々の活動を年代に関わり無く広く伝え、このような若者達が積極的に参加し、企画や運営の当事者として活躍できる場が提供できれば、世代間の連携(熟年者の経験と知識・若者の斬新な発想と企画・行動力)が進んで今日の大きな社会問題も解決の糸口が見つかるのではないかと思われた。

 最後にもう一つ、昨夜2人の若い男女(20代後半~30歳代前半?)が当NPO法人の事務所を訪ねて来られて、『まちづくり』で活動している「かまがや地域情報の窓」の活動内容をお聞きしたいとのことであった。お二人はたまたま別件で鎌ケ谷市を訪れ、近くを通りかかった際にNPOの表示を見て興味を持ったからと理由である。彼らは金沢市で『街づくり』のサークル活動を始めており、近くNPO法人化を目指しているということであった。インターネット放送の実現に興味を抱き、当NPO法人とも今後連携を深めていきたいとのお話をいただいた。

 1995年1月17日に起きた『阪神・淡路大震災』以来、被災者の救助、被災地での生活支援や心のケアーのために多くの人々や若者達が自発的にボランティア活動に参加し、それ以降日本にもボランティア活動が定着し始めたのではないかと思っている。

 このように年代を問わず、社会貢献に関心を持ってボランティア活動に参画し活動を始めたいと思っている人々が増えてきており、これらの動きが日本中に広がって行けば、現在のような市場資本主義による強いもの勝、企業の成果主義という名の下の格差助長、金さえ儲けられれば何をしてもかまわないという風潮、他人の迷惑も顧みず勝手気ままな行動をする若者達など、殺伐とした日本の社会も少しは改善し・良い方向に向かうのではないかと、名実共に「美しい日本」の実現に希望を抱いている。

                                        (S.K)

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