鎌ケ谷市の財政事情(ザイバク計画2007-2008白書発表会)
3月15日(土)中央公民館3階 学習室2において、市内の大学生とその学生仲間による鎌ケ谷市の財政事情について報告会が行われた。この学生たちによる「ザイバク計画2007-2008」は地元鎌ケ谷市に在住する学生(同級生2名)の発想によって、『いったい鎌ケ谷市のお財布事情ってどうなっているの?』と言う疑問からスタートして、9名の学生たちが行動を起こして、わずか1年余りで150ページ余りの白書を完成するというものすごいパワーに、ただただ驚かさせられるばかり!
この「学生による財政白書プロジェクト『ザイバク計画2007-2008』の代表を務める池田恭子さんは、今年大学を卒業して就職され、後を継ぐのは同級生で芝田里緒さんと残りの大学生の皆さん。既にマスコミも学生たちによる市の財政白書には興味を示して何度も紙面や報道で取り上げられている。昨日がこの1年余りの財政事情の白書発表とあってマスコミ各社に加え一般市民の方の参加者を加え40名弱であった。
最初に代表の池田さんから、財政分析の進め方について説明があった。一般家庭の家計と違って市の財務内容は分かりにくいもの。サイバク的分析の手法として①経年変化 ②他市比較 をベースに財務分析を行ったと説明があった。
鎌ケ谷市の財政を知る指標の一つに「実質収支比率」があり鎌ケ谷市はH18年度で8.6%と目安となる3~5%より高いので一見良く見えるが、当年度予算に対していろんな事情により「翌年度に繰り越すべき財源」が出来たという事である。これは計画の遅れや、当初予算で組んでいた額より安く抑えるという「落札率」の観点からも実証できると言う。ただ、最近の市報など見ると市の余剰資金(財政調整基金)も’98年当時と比べるとどんどん減少してきて今年は底を着いたとの報告もある。
ついで、市の経常収支比率について説明があって、平成17年度の経常収支比率は94.4%で他市と比べても比率は高く、その分財政の硬直性が高いと指摘された。また鎌ケ谷市の実質公債比率(借金)は16.7%ともう少しで公債発行に国の許可を必要とする限界(18%以上)に近づきつつあり、まさに鎌ケ谷市はイエローラインにもう少しで届きそうだと指摘している。
以前から気になっていた、鎌ケ谷市の人口構成比率についても平成17年の国勢調査を基に説明があったが、この中で当市は50歳~70歳までの人口が全国に比べても高く、鎌ケ谷市の人口の約30%に達するという。一方5歳~20歳までの人口はむしろ全国レベルよりも少し少なくなっている。この様な人口構成で将来10年、20年、30年後のことを考えると多くの少子高齢化の問題点が潜在している事が明らかになった。鎌ケ谷市は首都圏のベットタウンとして発展してきた経過があり、ベットタウンとしてマイホーム購入により昭和40年から50年後を境に急速に市の人口が増えてきた経緯がある。鎌ケ谷市内には鉄道が3線(東武野田線、北総開発、新京成線)で市内には8駅もあるという交通の要所である。鎌ケ谷市の再開発に伴って鉄道3線が交差する新鎌ケ谷駅周辺の商業施設や総合病院、ホテル、マンション、飲食店など新しい需要を見越し新規参入も活発である。
この白書の中でも、学生たちが提案している「かまがやブランドの創出」「市民参加による魅力あるまちづくり」、団塊世代の力を活用した「コミュニティビジネスの創出」など、我々が気づいていてもまだ行動に起こしていない部分も多く見られる。
今回の、学生たちの市の財政白書は、全国的にも始めての試みであり、鎌ヶ谷市民の方で市の財政に興味がある方は、是非市内の書店で購入され一度読んで見ることをお薦めしたい。(1冊 定価:1000円)
ザイバク公式HP URL:http://www.geocities.jp/zaisei_kamagaya/
白書発表会の当日、会場で販売された資料「大学生による鎌ケ谷のお財布事情解説本」は4章に分かれて白書が構成され、各章各項ごとに①問題のポイント ②財政の疑問点 などが分かりやすく各見出しとして挿入されており、要点を捕らえる意味では分かりやすく工夫が感じられた。資料の分析にも多くの数字やチャート、グラフなども活用されて、見やすくなっている。白書発表の1週間前にこれらの印刷物を市内の書店においてもらい、事前に一般市民の方たちにも読んでもらう予定をしていたようであるが、印刷段階で文字入力エラーが見つかり、再印刷を行ったという後日談も付いている。
代表者の池田さんの話によれば、彼らの活動に触発されて他県の大学生たちがこのような財政白書つくりに興味を示しているとか。今回、鎌ケ谷市の財政白書が学生たちにより調査・発行されたので、いままで以上に市民や学生たちの自分たちの住む町の財政事情を知りたいと思う人々が増えてくるのではないか。既に昨年北海道夕張市の財政破綻とその影響で市の人口流出が止まらず、夕張市の再建も難しくなっている。その意味で、彼らの活動は全国に強烈なインパクトを与えたといえる。
昨年の7月ごろ、代表の池田さんと芝田さんのお二人に初めてお会いして、色々NPO活動や街づくりなどお話をしたが、その後、彼らが白書発行までに至る、彼らのモチベーションを高くずっと維持し、更にはプロジェクトを通じて生まれた学生たちの強い仲間意識に加え根底となる調査・分析・行動力及び編集・表現力である。
財政白書づくりにかける彼らのエネルギーとパワー及び集中力はすごいものがある。白書発行前の2週間ほどは寝るのも忘れて、白書作りに全員が集中したと話を聞いた。
是非彼らが「ザイバクプロ計画ジェクト」を引き継いで活動を続け、これらの活動成果を鎌ケ谷市の行財政改革に活かしてもらいたいと思うと共に、清水市長をはじめ、市議会議員の皆さん、市の職員の皆さんも、学生たちの真摯なボランティア活動を是非無駄にせず市政に活かしていただきたいと切に願うものである。
(TOMY)
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