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鎌ケ谷市の財政事情と魅力あるまちづくりの事

200804blog04  今日から新年度が始まる。ちょうど関東では桜が開花して一番美しい時期である。4月は幼稚園から大学まで入学の時期であり、またほとんどの企業では新入社員を迎える時期である。国や地方の行政(県・市・町・村)機関でも新しく職員を迎える頃である。

 入学式や入社式では、園長先生、校長先生や学長、会社の社長さんたちから新しい年度の始まりを祝う祝辞や心構えなど話されるであろう。早速翌日の新聞などには祝辞の内容などが掲載される。しかし、折角希望を胸いっぱいに持って上級の学校や社会に出てきても、新しい環境に馴染めず1年~3年ほどで学校や職場から去っていく人たちも少なからず出てくる。それらの原因は、本人の新しい環境への不適合や更には学校や職場で起こる”イジメ”に起因する事が多いと聞く。本人を取り巻く先輩や上司の方が、新しい環境への不安を取り除き、暖かく見守りサポートする気遣いが必要である。少子高齢化の中であたら有能な人材を育成する事無く、無駄に使い捨てのような事はしないで欲しいと願うばかりである。

 いずれにせよ、学校や会社など日本の多くのところで、新しく学校や組織に入ってくる人材を迎える事は、その体制が継続する事を意味し、その組織の中で培われた多くの文化や伝統を継承しながら、社会の変化に対応できるように常に組織の新陳代謝を繰り替えして行くものである。社会の変化に対応できないところはいずれ競争に敗れ、撤退するか組織が無くなってしまう運命にある。

 200804blog01 最近の新聞・マスコミを見ていると参議院選挙後の与野党逆転が、政局の混乱を招いている。日銀総裁選びやガソリン税の暫定税率維持問題など、米国のサブプライム問題で信用不安から世界経済が不況に突入しようとしているこの大変な時期に、国内問題で不毛な与野党攻防を繰り広げている。一般国民からすれば、いい加減にして欲しいところである。いままで好調だった企業の業績も2008年度は、アメリカの経済不況が日本に影響して、円高、原材料の高騰により減収・減益に向かおうとしている。ここ3年来の企業業績の好調に支えられ、今年の春闘の賃上げも期待されたがどうも腰砕けに終わりそうである。

 200804blog02 消費者物価も、いままでのデフレ傾向を脱してインフレに転じ、この春以降、消費者物価の値上げが待ち構えている。政権与党の福田首相も、評論家のような物言いを止めて、このような時こそリーダーシップを発揮して諸問題を解決していただきたいものだ。それが出来ないのであれば、内閣を解散し選挙で国民の信を問うべきではなかろうか。

 話は変わるが、先月鎌ケ谷市内で開かれた学生たちの「ザイバク白書」の資料を見ていて、鎌ケ谷市内の人口構成比から同様の事が他の都道府県でも少子高齢化の問題が起きており、今後どのような対処方法が検討されているのか気になった。

 現在、日本が直面している少子高齢化の問題に政府はどう対処しようとしているのか。先日もTVを見ていたら岩手県の事例で産婦人科の医師不足で子供の出産も安心して出来ないと報じていた。産婦人科の医師不足は仕事の激務と出産時の医療処置事故で高額の医療訴訟問題が原因であると言われる。妊婦の出産には必ず医師が立ち会わなければならない現在の制度が果たして良いのか、昔の産婆さんのような制度の併用も検討されるべきではないかと素人は思うが、まだその解決策が示されていない。果たして今後10年、20年、30年後には、日本の社会はいったいどうなっているであろうか? 不安である。

 200804blog03 前回(3月のブログ)にも書いたが、市内に住む学生たち(財政白書プロジェクト)が鎌ケ谷市の財政事情を調査し、先月「ザイバク計画2007-2008」白書として発表を公民館で行った。発表会では代表者の池田さんや白書作りに参加した学生たちの担当分野を、限られた時間内に説明するためどうしても概要と要約説明に終わらざるを得なかったのであろうが、発表会に参加した、多くの市民は白書の概要は分かっても、難しい財政の専門用語を理解するには今一つ時間が足らなかったのではないかと思えた。

 そこで、筆者も彼らが作成した白書の内容を少しまじめに読まねばならぬと思い、会場で白書を(1冊1000円)を購入して自宅に持ち帰り150ページ余りとなる白書の内容を、かなり時間がかかったが先月読ませてもらった。

 この白書の内容によれば、日本の行政区(市・町・村・区)が今日直面する問題点は、2003年から始まった国の三位一体の行政改革に端を発して、ここ数年の間に急速に財政の収支バランスが崩れだした事にある。当鎌ケ谷市の場合は周りに船橋市・松戸市・市川市・柏市など大きな行政区があって、財政の収入に影響する法人税収と住民税収が周辺行政区に比べて低い事である。そこにきて国の補助金(国庫補助負担金)は大きく削減の上、行政改革による税源委譲も補助金削減枠を埋め合わせできない程少ないため、必然的に市の収支バランスは崩れだしているのでる。今まではかろうじて市の財政調整基金(いわゆる市の貯金)を取り崩しながら、予算運営を行って来たが、いよいよ基金も底を突き来年度(平成20年度)以降はイエローカード点滅状態に陥ることは避けられない状況であるそうだ。

 そうなると、市民生活にも大きく影響してくることになるだろう。鎌ケ谷市内の高齢者(50歳から60歳代の人口構成比は30%ほどと高い)の増加に伴い民生費・福祉サービスにかかる経費が年々増加している中で、まず社会的弱者に対する各種支援策の予算削減につながって、実生活面でも質の低下が心配される。それ以外にも鎌ケ谷市は下水道整備の面でも周辺市と比べて遅れており、これらに使われる予算も厳しくなってくる。また鎌ケ谷市の未来を担う子供たちの教育費にも財政難で影響が出てくる恐れがある。

 鎌ケ谷市の人件費で、歳出に占める割合は全体の30%と最大の割合となっている。これは他市(鎌ケ谷市は101.3)との比較でラスパイラス指数でも全国の都道府県平均値(98.5)に比べて給料水準は高い事を示している。しかし、その中身を見ると市職員の平均年齢が国家公務員と比べても6歳ほど高いため、平均給与が高くなっていると白書では述べている。

 鎌ケ谷市は(職員数:6.75人/住民千人、順位6位)近隣市の中では「平均年齢が高く、人口の割りに職員数が多い」と言う結果が出ている。市の財政難の状況下で職員の人件費問題を解決する手段として、組織や行政サービス改革を進める中で、行政サービスのスリム化で人件費の削減を達成する事を提案している。職員の仕事を減らした分(仕事が減った分の人件費を減らす)、市民が協力して行政サービスの代替する役割を担うことにより、まちに活気をもたらすとの提案である。

 200804blog05 これら提案以外にも、市の税収不足の対策(固定資産税収入、法人税収入を増やす方策)や町を活性化させる爲、団塊世代の力を地元で活かす「コミュニティビジネス」創出など、いろいろと学生らしい斬新な切り口で、町の活性化策を提言している。

 地元出身の学生たちがボランティア活動で、ここまで鎌ケ谷市の財政事情を調査・分析の上、充分とは言えぬまでも問題解決の糸口を示し、白書による提言を成し得た事は大いに評価すべきである。

 この白書の中でも触れられているが、鎌ケ谷市は首都圏のベットタウンとして発展をし、昼夜間人口比がワースト36位(1800市町村のうち)となっており、都市と比べると魅力のある雇用の場が少ないと指摘している。しかし、都心から25Km圏内に位置して、鉄道が3線交差する交通の要所の町である。都心に近くしかも緑が比較的豊かで、住宅地と梨園など農地もまだ多く残っており、自然に恵まれた環境にある。

 前述の分析でも鎌ケ谷市の人口構成比は現在50~70歳代の人口比が全体の30%を占めるくらいに高く、地元で人材を活用しない手は無い。これから10年、20年と経つともっと高齢者の占める人口比率は高くなる。

 団塊の世代を含む、彼らの知識・経験を地元で活かす仕組みづくりと、このような人材を活して新しく地元に仕事を創出できるような活動支援制度を、行政と周辺の大学、専門学校や金融機関、地元商工会、地元の事業所が協力して、事業化の相談や起業のサポートをして行けば、新しく鎌ケ谷市内に価値を生み出し、市の税収の増加につながり、お金が市内で循環し地元が潤う。更に、彼らが健康でいつまでも元気で仕事を続けられれば、高齢者の福祉費用の抑制にもつながり、その結果、市の民生・福祉関係の支出の削減にもつながる財政改善のメリットも出てくるのではと期待される。

 是非、行政に携わる方々は、今回の地元学生の白書提言を真摯に受け止めて、鎌ケ谷市の総合基本計画「鎌ケ谷レインボープラン21」の後期基本計画(10年)の中に組み入れる事も検討をしていただきたいものである。

(TOMY)

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